1|今朝の皆既月食

赤銅色の月は、地球の影にそっと入った合図。大気を通り抜けた光の赤が月面をやわらかく照らし、静かな舞台が続きました。

皆既月食:赤銅の月が雲間からのぞく秋の夜景
観月メモ:露出は控えめに、月の赤みを残すと落ち着いたトーンに。
  • 二十四節気:白露のころ(次は寒露へ)。
  • 季の花:芒・野菊。空は高く、風はからりとしています。

2|“月見焼売”という楽しみ

月見の季節は、各社の“月見”商品も話題ですね。京都点心福では、蒸籠の白い焼売を小さな満月に見立てて、やさしい“月見焼売”をご提案します。

蒸籠に並ぶ白い焼売と秋の器。立ちのぼる湯気が雲のように見えるひととき
ふたを開ける瞬間を“月の出”に。湯気は雲、白磁は月光のよう。

やさしい仕立て

  • うずらの卵を芯に:割ると、小さな満月が顔を出します。
  • 和風だしの餡:薄口と昆布鰹の旨みで、卵の甘みを引き立てます。
  • 秋の副菜と一緒に:栗・南瓜・銀杏で、色も味わいも秋らしく。

※「月見焼売」は季節企画です。販売の詳しいご案内は、公式のお知らせをご覧ください。

3|来月の見どころ:中秋の名月は 2025年10月6日(十五夜)

寒露の近づく頃、空がいちだんと澄んできます。十五夜の夜は、蒸籠の“月見焼売”と、天の満月をそっと並べてみませんか。

たのしみ方のヒント

  • “月の出”に合わせて、蒸籠のふたを一緒に開ける。
  • 白磁や銀彩の器で、月光のニュアンスを添える。
  • 菊のおひたしや南瓜の含め煮、梨のデザートで、秋の一皿をやさしく。