秋夜の嵐山・渡月橋と狐火のはなし ― 点乃がそっとご案内

秋夜の嵐山・渡月橋と狐火のはなし
― 点乃がそっとご案内
渡月橋、月の道しるべ
嵐山の渡月橋は、昼と夜で表情が変わります。
秋の夜、川面に映る月がゆっくりと揺れて、橋を渡っていくように見えるときがあります。紅葉の影が細やかに揺れ、息をひそめて眺めたくなる景色です。
竹の奥にひそむ狐火
このあたりには、むかしから狐火のおはなしが残っています。法輪寺の裏山や竹林の奥に、ふっと灯る青白い光。人を迷わせる妖しさと、どこかやさしい温もりをあわせ持つ、不思議な灯りです。松尾のお社へ通う白狐の行列、と語る人もいます。
橋にまつわる小さな昔話
渡月橋は、たびたび水に試されながら、そのたびに人の手で架け直されてきました。満月の夜に渡ると長生きする、という言い伝えもあります。物語を少し知って歩くと、見慣れた風景が少しだけ深く見えてきます。
秋の夜のたのしみ方
夕暮れが落ち着いたら、橋の上で立ち止まってみてください。
風が弱い日ほど、月の道はまっすぐに伸びます。足もとを急がず、静かな川の音に耳を傾ける時間が、秋の嵐山らしいひとときになります。
物語の余韻に、昔ながらのシュウマイ
家に帰ってからも、京都の余韻を少しだけ。
京都点心福の「昔ながらのシュウマイ」は、豚肉の旨味とクワイの歯ざわりが心地よく、極薄の皮で口あたりも軽やかです。小ぶりなので、夜食やお酒のおともにも向いています。
秋の渡月橋を思い出しながら、ゆっくり蒸気の香りをたのしんでください。やさしい夜になります。
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