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2025-08-05 京都点心福の献立帖

そこらへんの草、実はおかず。 ― 町家の石畳に萌ゆる、食の可能性。

こんにちは、点心福の点乃どす。
祇園の町を抜け、伏見の通りを歩いていると、
石畳の向こうに、やわらかな風とともに揺れる花たち。

その日は、百日紅(さるすべり)の濃い紅色がとてもまぶしくて、
ふと足元を見やれば、鳳仙花(ほうせんか)がひっそりと咲いていました。

どちらも夏の町角によう似合う、昔ながらの花どすなぁ。
けど実は、どちらも“食べられる”こと、ご存じどしたか?


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🍽️やさしいレシピ①:鳳仙花の花びらサラダ

材料(2人分)

鳳仙花の花びら:10枚ほど(無農薬のもの)

きゅうり:1/2本

ミニトマト:3個

レモン汁:小さじ1

オリーブオイル:大さじ1

塩と胡椒:少々


つくり方

1. 鳳仙花の花びらはやさしく洗い、水気を切ります。


2. 野菜は食べやすく切って、全部をボウルで和えます。


3. 鳳仙花の花びらを上にふわりと乗せて、お皿に盛ればできあがり。



ほんのりとした苦みと、花の香りがアクセントになります。
夏のあつい日に、冷たい白ワインにもよう合いますえ。


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🥢やさしいレシピ②:百日紅とシュウマイの花飾り

材料(2人分)

昔ながらのシュウマイ(京都点心福):4個

百日紅の花びら:5枚(食用可)

大葉:2枚


つくり方

1. 焼売を温めて、大葉の上にそっとのせます。


2. 百日紅の花びらを一枚ずつ、焼売の上にあしらいます。



百日紅の花は、味というより“香りと景色”の添え物どす。
おもてなしの一皿としても、きっと喜んでいただけますよって。


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🌿町角の花が、食卓の彩りに

昔の人は、そこらへんに咲く草花をよう見て、よう使わはりました。
目で楽しみ、香りを愛で、そっと料理に添える――
それは、おばんざいにも通じる「ささやかな心づかい」やと思います。

今ではあまり見かけなくなった鳳仙花や、
毎年夏になると忘れずに咲く百日紅が、
この季節の記憶とともに、点心のそばに咲いていてくれたら…
そんな想いをこめて、今日の献立をつくりました。

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