肉汁焼売の隠し味は胡椒!ホテル厨房での衝撃体験|京都点心福
肉汁焼売の隠し味と
あの日の胡椒
ジューシーな旨味があふれ出す肉汁焼売。
一口頬張れば、口いっぱいに広がる豚肉の甘みと豊かな香り……。
実はこの肉汁焼売、ただジューシーなだけではない。
引き締まった味わいを生み出すために、けっこうな量の白胡椒を効かせているでござる。
我が家(京都点心福)の肉汁焼売に仕込む白胡椒の配合には、自然と熱い魂と気合が入るでござるが……
この白胡椒を見るたびに、かつてホテルの厨房で過ごした熱い日々、そしてある衝撃的な出来事が脳裏によみがえるのでござるよ。
点心師の葉池(イプチー)さん
若き日、ホテルニューオータニの厨房で腕を磨いていた頃の話でござる。
ある日、食材の仕込みに没頭していた時のこと。
気の緩みか、不覚にも自分の指をススパと切ってしまったのでござる。
血がタラリと流れ落ち、「しまった……!」と青ざめたその瞬間。
傍らにいた中国人の点心師、葉池(イプチー)さんがすっと近づいてきたでござるよ。
心配してくれるのかと思いきや、葉池さんはすぐそばにあった白胡椒の粉末の缶を手に取ったのでござる。
傷口に白胡椒!? 驚きの処置
「おい、待て待て、それは……!」と制止する間もなく、葉池さんは恐ろしいスピードで動いたでござる。
なんと、切ったばかりの生々しい傷口めがけて、白胡椒の粉末をこれでもかと大量にぶっかけたのでござる。
満面の笑みでそう言い放つと、容赦なくその上にガチガチと絆創膏を貼り付けて去っていったのでござるよ。
歴史的に肉の防腐剤として珍重された胡椒には「ピペリン」等による強力な抗菌作用があるでござる。しかし、生傷にスパイスを塗りたくるのは現代医学的にまったく別の話でござる!
「意外に痛くなかった」奇跡の結末
「うおおおおっ!!!」と地獄絵図を覚悟したものの、実際に起きたのは驚くべきことに……
なんと、意外に痛くなかったのでござる。
白胡椒のマイルドさや、パニックによるアドレナリンの分泌、そして傷口の状態が奇跡的に重なったのかもしれないでござるな。
結果として悶絶せずに済んだのは、葉池さんの野性的な処置と我が肉体の奇跡的なコラボレーションでござった。
あの日の思い出が、今でも我が家の肉汁焼売の味わいに深く、そして熱く刻み込まれているでござるよ!
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