音のするシュウマイの正体 ― 中国クワイ(馬蹄・地梨)とは

音のするシュウマイの正体 ― 中国クワイ(馬蹄・地梨)とは何者か
立春も過ぎ、寒気の底にほのかな緩みを感じる頃。
蒸籠より立ちのぼる湯気が、ひときわ恋しい季節にござる。
さて此度、京都点心福とお取引のある中華料理店が、
ありがたくもテレビ番組にて紹介されました。
その折、タレントの方が
「なんだこれは、音のするシュウマイだ!」
と驚かれた、その理由。
その“音”の正体こそ――
中国クワイでござる。
中国クワイとは何か
中国クワイは、中国料理において古くより用いられてきた食材。
中国語では 「馬蹄(マーティー)」、または 「地梨(チーリー)」 と呼ばれております。
梨と名に付く通り、
火を通しても失われぬシャキシャキとした歯触り。
これこそが、蒸し上がったシュウマイの中で
「シャクッ」と音を立てる所以なのでござる。
なぜ「馬蹄」と呼ばれるのか
「馬蹄」とは、馬のひづめの意。
皮をむく前の中国クワイの姿形が、
馬の蹄に似ていることより、この名が付いたと伝えられております。
伝統の技と、音の記憶
奇をてらった仕掛けではござりませぬ。
昔より中華の世界に息づく、理にかなった素材使い。
されど一口食せば、
その音、その歯応えが、確かに記憶に残る。
もし蒸籠の中から音が聞こえたなら、
それは馬蹄の声でござる。
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