霜月の満月と月見点心｜京都点心福

霜月の満月どすえ──湯気といっしょに楽しむ、やさしい月見

霜月の夜は、空がすんと澄みまして、 満月さんのお顔が、よう見えましたえ。 晩秋の冷たい風の中でも、 あたたかい湯気がひとつあれば、心はふわりとほぐれます。

今夜の食卓には、京都点心福の肉汁焼売。 湯気のむこうに、まあるい月のような艶。 ひと口食べたら、じゅわっと広がる旨み。 思わず、ほっ、と息がこぼれます。

湯気のなか　月がほころぶ　秋の夜

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◆ 月見だれ（とろり卵黄のたれ）

材料（焼売2〜3人前）
卵黄1／醤油小さじ2／みりん小さじ1／酢小さじ1/2／ごま油少々／白すりごま／七味少々

つくり方
1. 小鉢に卵黄をそっと落とす。
2. 調味料をすーっと注ぐ。
3. 食べる前に卵黄をやさしくくずして、絡めてくださいまし。

肉汁焼売に合わせますと、 まあるい月を頬ばるような、ほっとする味になりますえ。

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◆ 卵黄の醤油漬け（小さな“月の珠”）

材料
卵黄1〜2／醤油大さじ2／みりん大さじ1／酒大さじ1

※みりんと酒は、軽く煮立てて冷ましてから使うと安心どす。

つくり方
1. 調味液を合わせる。
2. 卵黄をそっと沈める。
3. 冷蔵庫でひと晩、じっくりと。

翌朝には、つやつやの月の珠みたいに仕上がります。 湯気の立つ肉汁焼売のうえにのせて、そっとくずしたら… 思わず笑顔になれる、やさしいご馳走どす。

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◆ 旨味醤油の楽しみ方（卵黄の恵み）

• 焼売・餃子のつけだれに
• 炊きたてごはんにちょんと
• 湯豆腐やおひたしに
• 白ごま油と九条ねぎで香りだれ
• お出汁でのばして、月見温玉だしに

小さなひとしずくが、暮らしのご褒美になりますえ。

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◆ おわりに

月をながめ、湯気にほほをあたため、 ゆっくり焼売を味わう夜は、何よりの癒やしどす。 どうぞ、次の満月も、心ほころぶひとときを。

月と湯気　そっと寄り添う　晩秋夜