秋を染める紅い実、ローゼルのやさしい香り|京都点心福

点乃の献立帖 | 季節のたより
🌺 秋を染める紅い実
ローゼルのやさしい香り
秋の空がすっかり高くなって、風が澄んでまいりました。
そんな季節に、伏見の工房の片すみに紅く色づいた「ローゼル」を見つけましたえ。
赤い萼(がく)はまるで小さな灯籠のように可愛らしくて、そっと触れると、ほんのり酸っぱい香りがいたします。
一、やさしい酸味の香り
ローゼルは、見た目の華やかさだけでなく、香りがとても上品どす。
レモンやベリーのような酸味がふわりと立ちのぼって、どこか木苺をつぶしたときのような甘酸っぱさを感じます。お湯に浮かべると、赤い色が少しずつ滲み出して、心まであたたかくなるような香りが広がります。
二、酢漬けで楽しむ紅
そのままでも美しいローゼルですが、酢に漬けるとまた違う表情に。酢が紅を映してほんのりピンク色に染まり、まるで秋の夕暮れを瓶の中に閉じ込めたようどす。
味はまろやかで、酸味の奥にやさしい甘さ。お酢の中に浮かぶローゼルを見ると、「今日も一日、よう頑張ったなぁ」と微笑んでしまいます。
三、点心との出会い
このローゼル酢を、焼売や餃子のたれに少し混ぜてみると、不思議とお肉のうまみが引き立つんどす。
ほんのり酸味が加わるだけで、あと味がすっきり。冷たい秋風の中でも、心がほころぶようなお味になります。お客様の笑顔を思い浮かべながら、今日も工房では、湯気の向こうに紅の香りが漂っています。
四、冬への贈りもの
昔から赤は、魔除けや健康を願う色。これからの寒い季節、ローゼルの赤を食卓に添えるのは、まるで「どうぞあたたかくお過ごしください」と言うようなもの。
小さな紅が、きっと心を明るくしてくれるはずどす。伏見の工房から、今日もそんな願いを込めてお届けします。
京都点心福のこだわりは、公式オンラインショップよりご覧いただけます。
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