秋色ほっこり、だし焼売とかぼちゃの膳|点乃の献立帖【京都点心福】

秋色ほっこり、だし焼売とかぼちゃの膳
点乃の献立帖|京都点心福より
🎃 一、南瓜(かぼちゃ)のこと
秋が深まるころ、京の八百屋さんに並ぶ南瓜の橙(だいだい)が、なんともあたたかう見えますえ。 もともとは遠い南の国、メキシコのあたりで生まれた野菜どす。 昔、ポルトガルの船がカンボジアを経て日本に運んできはったんやとか。 そこから「カンボジア瓜」→「カボチャ」と呼ばれるようになったそうどす。
京の町では江戸のころから南瓜がよう炊かれ、 冬至に食べると“風邪ひかへん”といわれて親しまれてきました。 保存がきくさかい、寒い季節によう使われたんどす。
🍠 二、いろんな南瓜たち
| 種類 | 特徴 | 代表的なもの |
|---|---|---|
| 西洋かぼちゃ | 甘くてほくほく。 | えびす、栗かぼちゃ、みやこ |
| 日本かぼちゃ | ねっとりして上品。 | 鹿ヶ谷かぼちゃ、黒皮南瓜 |
| ペポ系 | 観賞用やズッキーニなど。 | おもちゃかぼちゃ、ズッキーニ |
中でも「鹿ヶ谷かぼちゃ」は、京の夏から秋を告げる名物。 ひょうたんみたいな形で、炊いても形が崩れへんのがええところどす。
🍢 三、だし焼売の簡単レシピ
さて、南瓜の甘みと合わせたいのが、京都点心福の「だし焼売」。 鰹と昆布の合わせ出汁で仕立てた、やさしい味わいの点心どす。 しかも、うれしいことに――
電子レンジで袋のまま3分。湯気ほわっと、すぐおいしい。
つくり方(お手軽版)
- 冷凍のまま、袋を開けずに電子レンジへ。
- 500Wで約3分温める。
- 袋を開けて器に盛り、白髪ねぎや柚子皮を添えてできあがり。
出汁の香りがふわりと立ち、まるで料亭の一皿みたいになりますえ。
🍲 四、南瓜の白だし煮
黄金色の鹿ヶ谷かぼちゃを小さく切って、白だしとみりんで静かに炊きます。 柔らかうなったら、とろみの葛あんをかけて、銀杏をちょこん。 秋の夜にぴったりのやさしい味になりますえ。
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